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わたしは、愛用の自転車を修理に出したのである。

 わたしは今日、愛用の自転車、わたしの実家の近くのサイクルショップに、修理に出したのである

 今度の11月3日(文化の日)に、埼玉県狭山市の航空自衛隊入間基地で開催される、『入間航空祭』に行く前に、準備する為の一環なのであるが、日曜日ともなると、修理を待つ自転車が、多く待っているのである
 愛用の自転車が修理されている間に、代車を貸与される事になった ので、わたしはその代車で、「買い物」に出掛けていたのであるが、わたしが外出している間、サイクルショップから実家にかかって来た電話 では、わたしの愛用の自転車には、修理するべき箇所が多くある、という事であった。

 今日は、わたしの愛用の自転車の修理は、一式点検 で済ませたのであるが、次には、本格的なオーバーホール(総点検 ・総修理)に出した方が、良いだろう。自転車での長距離旅行の際には、人間も自転車も、ベストコンディションの態勢で臨みたいものである

 11月3日(文化の日)に、埼玉県狭山市の航空自衛隊入間基地で開催される『入間航空祭』の前日には、他所の基地からの外来機も飛来するのである。『入間航空祭』の前日には、わたしは多摩湖(村山貯水池)の下堰堤で、「事前調査」 、要するに外来機のチェック をする事にしよう

 多摩湖(村山貯水池)の下堰堤の「東大和市寄り」と、その南側の広場からは、位置や条件さえ良ければ、航空祭の花形であり、航空自衛隊唯一の曲芸飛行専門飛行隊である、宮城県松島基地第4航空団第11飛行隊『ブルーインパルス』の白いカラースモークも、遥か遠くに見えるのだから、『入間航空祭』の前日の「景気付け」としては、そこは丁度良い場所になる事だろう
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日本の映画・TVで活躍した、日本国自衛隊の制式小銃・64式自動小銃。

 今日・10月6日、日本の昭和時代の高度経済成長の真最中に、華々しく開催された、『東京オリンピック』の開会式の約4日前にして、現在より約半世紀前の、西暦1964年(昭和39年)同月同日 、第2次世界大戦後初の国産小銃である、「64式自動小銃」が日本国自衛隊に制式採用された日なのである
 今回は、64式自動小銃の制式採用約46周年記念という事で()、64式自動小銃について、触れてみよう

 64式自動小銃。日本国自衛隊が、現在制式採用している小銃の正式名称である。この名が示す通り、 西暦1964年(昭和39年)、制式採用されたのである。西暦1989年(平成元年)には、後継小銃として、口径5.56mm・89式自動小銃が制式採用されたけれども、64式自動小銃全てと交代するのではないといわれていて、更に長く使用される事になるだろう

 最初に、この64式自動小銃が如何にして登場したのかを、簡単に書く事にしよう
 第2次世界大戦の終戦から約5年後、西暦1950年(昭和25年)、朝鮮戦争が発生すると、それまで禁止されていた軍事力が、「警察予備隊」として、合衆国軍から供与された、各種兵器により創設されて、それから保安隊、そして今日の日本国自衛隊へ発展して行ったのである。
 しかしながら、発足初期の日本国自衛隊の装備する武器は、合衆国軍が第2次世界大戦で使用した、中古のM―1ガーランド小銃、M―1カービン銃、日本軍の99式小銃を改造したものであったから、新品の銃でも銃腔が0.08m磨耗した状態で、とてもではないが、射程距離300mで狙って、命中するという代物ではなかったのである。これではあまりにもお粗末だし、時代に適合した新小銃の開発が熱望され始めたのである

 防衛庁は西暦1957年(昭和32年)から、新小銃選定作業に入り、合衆国軍が制式採用している口径7.62mm・M―14自動小銃が出されていて、5万挺ほど輸入する方向に傾きかけていたのであるが、大型で日本人の体格に合わない、連射時に銃口が跳ね上がり、命中精度が極端に悪くなるというなどの理由から、なかなか口径7.62mm・M―14自動小銃の制式採用に踏み切れなかった。
 合衆国軍の方でも、この連射時の銃口の跳ね上がりが問題となり、結局口径7.62mm・M―14自動小銃の生産は約160万挺で打ち切られてしまい、現在では望遠スコープを付けて、単発のM―21狙撃銃として使用している。

 この防衛庁の動きとは全く別に、日本での数少ない銃器メーカーである、愛知県名古屋市の豊和工業は自社独自で、新型小銃の開発を開始したのである
 西暦1961年(昭和36年)7月、防衛庁は初めて新型小銃の要求性能案を決定したが、その時には豊和工業で重量以外は全部、防衛庁からの要求以上のものであった

 西暦1962年(昭和37年)9月、条件付きで、防衛庁より正式に豊和工業へ、小銃試作が依頼されたのであった。以後も新小銃の研究改良が続行されて、西暦1963年(昭和38年)、「官3型」となり、各種機能試験の結果、西暦1964年(昭和39年)10月6日、晴れて「64式自動小銃」として制式採用となったのである

 なお、「本物」の64式自動小銃の詳細な内容や開発の経緯については、津野瀬光男氏の『幻の自動小銃―六四式小銃のすべて』という書籍を買って、一読して頂くとして、こちらでは日本の映画やTVに登場して大活躍した、プロップガンの64式自動小銃について、熱く書いて行く事にしよう

 このプロップガンの64式自動小銃は、西暦1935年(昭和10年)創業の「有限会社戸井田工業」によって製作されたものだが、「本物」の64式自動小銃よりも、やや大型に製作されたようである。何しろ、当時としては、現在のように、豊富に資料や写真がなかっただろうし、かえって諸外国の銃よりも、資料や写真が無かったのだろう
 それに、当時の防衛庁(現:防衛省)では、映画などの芸能関係の業界には、立場的にも、残念ながら協力的ではなかったものだから、「有限会社戸井田工業」としては、想像でプロップガンの64式自動小銃を製作するしかなかったので、「本物」の64式自動小銃よりも、やや大型に製作されたようである。しかしながら、電気発火方式のプロップガンの場合ならば、大型に製作する方が、技術的にも簡単だったのだろう
 プロップガンの64式自動小銃は、ギミックそのものも、あまり理解して製作していなかった事もあるのか、ハンドガード前部の照星(フロントサイト)、機関部(レシーバー)上部の照門(リアサイト)、ハンドガード下部の二脚(バイポッド)も起倒させず、さらにセレクタースイッチまでもが、出鱈目な位置になっていたのである。それでも、照星(フロントサイト)と照門(リアサイト)は、きちんと可動するようになっている
 プロップガンの64式自動小銃は、材質はウレタンおよびプラキャスト製で、先端に4連発の火薬の入った紙パイプが、ソケットにセットされて、これがリレーユニットで電気着火して順次発火するという、単純明快な構造であった

「本物」の64式自動小銃は、二脚がハンドガード下部の「溝」にきちんと填まっているのだが、プロップガンの64式自動小銃は、二脚がハンドガード下部の「溝」より、若干垂れ下がり気味なのである。「本物」とプロップガンの64式自動小銃の違いは、この二脚でも分かる
 日本の映画やTVドラマでも、日本国自衛隊の登場するお話では、プロップガンの64式自動小銃が登場するのだが、射撃シーンなどをよく見ると、プロップガンの64式自動小銃は、機関部(レシーバー)上部の槓桿(ボルトレバー)が、前後に「ブローバック」していないのだから、この64式自動小銃が、明らかにプロップガンであると分かる

 日本映画に、プロップガンの64式自動小銃が初登場 したのは、日本国自衛隊に、「本物」の64式自動小銃が制式採用された翌年の西暦1965年(昭和40年)に公開された、映画『フランケンシュタインの怪獣・サンダ対ガイラ』(東宝映画)なのだろう。前述した通り、西暦1965年(昭和40年)というのは、日本国自衛隊に、64式自動小銃が制式採用された翌年だったのだから、当時はセンセーショナルな話題になったのだろう。そこで、わざわざ「有限会社戸井田工業」が、64式自動小銃を製作したのだと思われる

 西暦1965年(昭和40年)当時は、この他に日本国自衛隊が活躍する映画は製作されていないのだから、『フランケンシュタインの怪獣・サンダ対ガイラ』こそが、64式自動小銃が初登場 した記念すべき映画と断定して良いだろう
 映画『フランケンシュタインの怪獣・サンダ対ガイラ』では、プロップガンの64式自動小銃は、全部で8挺登場したようであるが、前述した通り、ハンドガード下部の二脚もきちんと可動するようになっていて、劇中では、自衛隊員がジープの車上で、二脚を広げて射撃するシーンが、確認出来る
 しかしながら、映画『フランケンシュタインの怪獣・サンダ対ガイラ』以降、日本国自衛隊が活躍する怪獣映画が、あまり製作されなくなる為に、プロップガンの64式自動小銃が登場する機会も、少なくなってしまう

 合衆国の映画『スターウォーズ』のブームを受けて、西暦1976年(昭和51年)に急遽製作されたSF映画『惑星大戦争』(東宝映画)では、国連の地球防衛組織が、「轟天」という宇宙戦艦を建造するのだが、南海の孤島にある「轟天」の建造基地の防衛部隊(日本国自衛隊)が、64式自動小銃で武装していた。この建造基地は宇宙人の攻撃を受けるのだが、防衛部隊は64式自動小銃で、勇猛果敢に応戦する。しかしながら、宇宙人は光線銃で射撃して来たのだから、歯が立たないのであった

 西暦1978年(昭和53年)に公開された映画『皇帝のいない八月』(松竹映画)では、多くの64式自動小銃が登場した。日本国自衛隊のクーデターを描いた本作の為に、一説には50挺(射撃用25挺、ダミー25挺)もの64式自動小銃が、前述した「有限会社戸井田工業」で増産・製作されたという。わたしも最初は、本物なのか とも思ったのだが、内容が内容だけに、防衛庁(現:防衛省)の協力は一切得られなかったという。しかも、銃撃戦のシーンでは、不調で不発になっているものもあるので、不発に困惑している俳優の姿も見られる
 因みに、映画『皇帝のいない八月』のプログラムに掲載されていたスチール写真では、ブルートレイン「さくら」 の車外に散開している、決起した反乱自衛隊員の1人が、64式自動小銃の二脚を広げて構えている姿が、確認出来る
 クライマックスには、対テロリスト用特殊部隊も登場するが、ブルートレイン「さくら」 の車内に突入する際に、スタングレネード(閃光手榴弾)を使用するのには感心した。対テロリスト用特殊部隊の装備も、当時の最新の迷彩服を着用して、対閃光用ゴーグルを掛けて、銃火器も口径45ACP・M―3A1「グリースガン」短機関銃や64式自動小銃で武装していたりと、かなり凝っている。対テロリスト用特殊部隊の出番は少ないのだが、印象的である
 それにしても、映画『皇帝のいない八月』の、クライマックスの壮絶さには、わたしは圧倒された

 西暦1977年(昭和52年)~西暦1987年(昭和62年)にかけて、テレビ朝日系列で放送されていた、刑事ドラマ『特捜最前線』第82話――前述した映画『皇帝のいない八月』の公開と同時期に放送――では、陸上自衛隊城西駐屯地――架空の場所であるが、冒頭の映像では、東京都練馬区、埼玉県朝霞市・和光市・新座市に跨る、陸上自衛隊朝霞駐屯地と思われる――から、自衛官(3等陸曹)が64式自動小銃と実弾200発を盗み出して逃亡するという事件が発生して、警視庁特命捜査課が捜査に来たのだが、城西駐屯地のシーンでは、門衛の自衛官が、背負い革(スリング)で肩に掛けている(担い銃)64式自動小銃に、弾倉を装着しているシーンや、屋外射撃場で、「立ち撃ち」や「伏せ撃ち」で、64式自動小銃を射撃している自衛官の真横で、第1種制服の自衛官から64式自動小銃について説明を受けている、警視庁特命捜査課の刑事が持っている64式自動小銃に、弾倉が装着されているシーンが、確認出来る

 しかしながら、実際には、基地や駐屯地の中で、警備や歩哨に立つ隊員(兵士)は、暴発事故などの防止の為に、銃器には弾倉を装着しない事が原則となっているのである。勿論、戦時下や紛争地域などでは、お話が別である
 ましてや、基地や駐屯地の射撃場で、隊員(兵士)が、一般民間人に銃器を持たせて説明をする場合には、銃器に弾倉が装着されるという事は、常識的に見ても、有り得ない事である。勿論、実弾を弾倉や薬室に装填していない、「空」(から)の状態ならば、お話が別である
 なお、このシーンでは、警視庁特命捜査課の刑事に、第1種制服の自衛官が、64式自動小銃について説明をしながら、64式自動小銃の、ハンドガード前部の照星(フロントサイト)、レシーバー上部の照門(リアサイト)を可動させているシーンもあって、とても親切()なのである

 その翌年・西暦1979年(昭和54年)に公開された映画『戦国自衛隊』(角川映画)でも使用された、プロップガンの64式自動小銃は、固定式銃床(ショルダーストック)と、銃把(ピストルグリップ)が、黒であった。これらが茶色に塗装されて、木製である事を再現していたらもっと良かったのであるが。また、弾倉(マガジン)が脱着出来る事も分かる
 その後、プロップガンの64式自動小銃は、数挺が、各映画会社の撮影所(特に東映)の小道具係に、1挺50000円で売却・販売されて、特に東映系のSF映画や、子供向けのヒーロー番組の小道具として、分解・改造されて、広く使用されたのである。現在でも時々、各映画会社の撮影所の小道具倉庫の片隅では、プロップガンの64式自動小銃の残骸が、発見されるという。また、その廃品の一部が、ショップ関係者などにも払い下げられたと言われる

 西暦1980年代に公開されていたSF映画や、TVで放送されていた、子供向けのヒーロー番組でも、敵や味方の組織の戦闘員が、プロップガンの64式自動小銃を射撃している映像が、多く見られるのである。中には、味方の組織の戦闘員が、64式自動小銃の固定式銃床(ショルダーストック)を取り外した状態で、射撃している映像もある。カービン銃にアレンジしているのだろうか。または映画『ターミネーター』(西暦1984年合衆国)に登場した、折り畳み式のショルダーストックを取り外した状態の、AR―18自動小銃のようにアレンジしているのだろうか。
 いずれにせよ、自動小銃のショルダーストックを取り外すのは、現実の紛争地域ではよくある事なのであるが、隠蔽性のみを優先した危険な改造であるばかりか、「本物」の銃器の場合は、射撃が不安定になって、弾丸は何処に飛んで行くのか分からないのである。勿論、64式自動小銃にショルダーストックをきちんと装備した状態で、射撃している映像もある

 この他にも、西暦1968年(昭和43年)に放送された、円谷プロダクションの特撮TVシリーズ『戦え マイティジャック』では、敵組織「Q」の使う武器として、銀色に塗装された64式自動小銃が登場していたという。この64式自動小銃は、同じ西暦1968年(昭和43年)に公開された映画『怪獣総進撃』(東宝映画)の時に、銀色に塗装されたものかと思われる。銀色に塗装された64式自動小銃は、西暦1989年(平成元年)に公開された映画『ガンヘッド』(東宝映画)にも使用された
 因みに、綺麗に残された64式自動小銃は、その後も日本国自衛隊が登場する作品――映画・TVを問わず――に、よく使用されるようになったのである

 西暦1984年(昭和59年)になると、『ゴジラ』(東宝映画)が復活・公開されて、再び64式自動小銃をもった日本国自衛隊の自衛隊員が、大量に登場したのである。もっとも、後方にいる自衛隊員は、口径5.56mm・コルトM―16A1自動小銃で誤魔化していたらしいのだが、約5年後の、後述する89式自動小銃が、日本国自衛隊に制式採用されたのと同じ、西暦1989年(平成元年)に公開された映画『ゴジラ対ビオランテ』(東宝映画)を、東宝が製作した時に、
「プロップガンの64式自動小銃を、貸与して欲しい」
 と、松竹に依頼 したところ、松竹から、
「残念ながら、プロップガンの64式自動小銃は、もうありません」
 と断られたので、仕方なく、口径5.56mm・コルトM―16A1自動小銃を使用したとも言われている。この頃、プロップガンの64式自動小銃は既に、各映画会社の撮影所の小道具係に、流れていたのだろう
 プロップガンの64式自動小銃は、西暦1995年(平成7年)に公開された映画『ガメラ・大怪獣空中決戦』(大映映画)や、西暦1999年(平成11年)に公開された映画『ガメラ3・邪神<イリス>覚醒』(大映映画)でも使用されたのである

 わたしは、西暦1994年(平成6年)に、前述した映画『皇帝のいない八月』が、テレビ東京でゴールデンタイムにTV放映されたのを見て、それから少しして、「首都防衛の軍」である陸上自衛隊・東部方面隊・第1師団司令部がある、東京都練馬区の陸上自衛隊練馬駐屯地で開催された、『練馬駐屯地祭』に出かけて、そこの一角の展示コーナーで展示されていた、「本物」の64式自動小銃に触れて、構えたのである。当時はまだ、後述する口径5.56mm・89式自動小銃は、最優先で配備されていた、日本国自衛隊最強の部隊である、千葉県習志野市の陸上自衛隊習志野駐屯地・第1空挺団以外では、珍しかったのである

 西暦1994年(平成6年)当時の、東京都練馬区の陸上自衛隊練馬駐屯地・東部方面隊第1師団・第1普通科連隊では、まだ64式自動小銃と、65式作業服・65式迷彩服が一般的だったのだから、わたしは、『練馬駐屯地祭』で、「本物」の64式自動小銃に触れて、構えた時に、映画『皇帝のいない八月』の決起軍や鎮圧部隊、クライマックスに登場する対テロリスト用特殊部隊などを思い出して、妙に「生々しく」()感じたものである。映画『皇帝のいない八月』が、テレビ東京でゴールデンタイムに放映されたのを、TV放送で見た人が、何人いたのかは、わたしは知る由もないのであるが、映画『皇帝のいない八月』を見た人は、わたしと全く同じように感じながら、「本物」の64式自動小銃に触れて、構えていたのだろう

 珍しいところでは、西暦1999年(平成11年)に公開された映画『ガメラ3・邪神<イリス>覚醒』の劇中、奈良県の山中で、怪獣・イリスと交戦する、陸上自衛隊の先遣小隊のシーンで、「本物」の自衛隊員が、エキストラとして登場していて、「本物」の64式自動小銃を、空砲でブローバック発火させているのである
 同じシーンでも、台詞を喋る自衛隊員は、俳優が演じているので、当然、プロップガンの64式自動小銃を使用している(発火)。映画『ガメラ3・邪神<イリス>覚醒』は、本物とプロップガンの64式自動小銃が共演している(それも、発火シーンで)、珍しい映画となったのである。

 西暦1991年(平成3年)に正月映画として公開された、織田裕二氏主演の映画『BEST GUY』の劇中で、航空自衛隊千歳基地の正門で立哨に立つ、防衛庁長官(現:防衛大臣)の直轄部隊である、航空警務隊の自衛隊員は、「立て銃」(たてつつ)の姿勢で、合衆国軍から供与されたM―1カービン銃を所持していたのであるが、航空警務隊の自衛隊員には、プロップガンの64式自動小銃を持たせた方が「サマになっていた」だろうとは思うのである。航空警務隊の中でも、2等空士から空曹長までの隊員は、64式自動小銃を所持する。因みに、准空尉以上の階級の幹部自衛官は、口径9×19mm・P―220自動拳銃を携行する

 前述した映画『皇帝のいない八月』と同じ、西暦1978年(昭和53年)に公開された、映画『野性の証明』(角川映画)は、合衆国でロケーション撮影を行なったのだから、劇中に登場した、約200名の日本国自衛隊の自衛隊員も、「乙武装」はそのままに、口径5.56mm・コルトM―16A1自動小銃(本物)を使用したのである
 映画『野性の証明』(角川映画)で使用された、プロップガンのアーマライトAR―18自動小銃もまた、64式自動小銃と同じようにアルミインゴット製で、とても素晴らしいディティールをしていた。AR―18自動小銃のお話は、別の機会にする事になるが、ここでは、お話を64式自動小銃に戻す事にしよう。

 しかしながら、トイガン(遊戯銃)化されている日本国自衛隊の64式自動小銃は、多くない。その中で、明確に「日本国自衛隊の64式自動小銃」である事をうたったのは、本物の64式自動小銃の制式採用から約30年後の西暦1994年(平成6年)に、ホビーフィックス社から発売された、64式自動小銃のダミーカート仕様のモデルガンと、それから約2年後の、西暦1996年(平成8年)にTOP社から発売された、64式自動小銃の電動エアーソフトガンなのであるが、残念ながら、現在ではどちらも、絶版になってしまっている

 最初に挙げた、ホビーフィックス社の64式自動小銃のダミーカート仕様のモデルガンは、西暦1994年(平成6年)の発売当時価格は、198000円()と、まさしく「常識破り」のものだったのであるが
「よくぞここまで再現出来ました
 と、拍手せずにはいられないほどに、細部まで忠実に作られていた。そのリアルさは、「本物」の64式自動小銃を理解する上でも、格好の教材となった事だろう

「本物」の64式自動小銃の機関部(レシーバー)は、上部がスチール、下部がアルミ合金で作られているのだが、ホビーフィックス社の64式自動小銃のダミーカート仕様のモデルガンでは、全部亜鉛ダイキャストで作られていて、パーカーライジング風塗装によって、「本物」の64式自動小銃そっくりの表面に仕上げられている。この仕上げ、軍用のミル・コート以上の強度を持っていると言われて、手荒な使用によっても、簡単には傷付かないタフなものである
 ホビーフィックスの64式自動小銃のダミーカート仕様のモデルガンの機関部は、後期型をモデルにしたものであり、機関部前部を数mm長くしているそうだが、勿論、そういう事は見た目だけでは分からない。この機関部で不満点があるならば、機関部中央にある四角のへこみ、せん子が別パーツではなく、モールドになってしまっている事ぐらいだろう

 ホビーフィックスの64式自動小銃のダミーカート仕様のモデルガンのハンドガードは、複雑なカタチをしているのだが、そのカタチを非常に素晴らしく再現している。しかしながら、「本物」の64式自動小銃では、アッパーがグラスファイバーで作られているのだが、こちらではABSプラスチックで作られている。その為だろうか、表面仕上げがスッキリとし過ぎてしまっているきらいはある
 固定式銃床(ショルダーストック)とハンドガードは、非常に綺麗に作られている。「本物」の64式自動小銃よりも綺麗、「本物」の64式自動小銃では揃っていない銃把のチェッカーリングが、きちんと仕上げられている。これも仕上げが良い為の不満の1つではあるだろうが、価格と仕上がりを考えれば、そうした不満は、取るに足らない、瑣末なものに過ぎないだろう
 細かい部品でも、「本物」の64式自動小銃をよく研究して作られていて、写真などでは気が付かない個所など――照星の左右非対称――なども、良く再現されている。また、機関部内部の引金の機構も、「本物」の64式自動小銃をそのままに再現されていて、スチールピン類は、「本物」の64式自動小銃以上の高度と精度を持っていたのである
 しかしながら、ホビーフィックス社の64式自動小銃のダミーカート仕様のモデルガンは、流通量が少なくて、オークションなどに出品されると、価格がかなり高騰する場合が多い為に、ホビーフィックス社が、インターネット・オークションにて、独自に販売の受付を行なっていたという。絶版になってしまったのが、惜しいくらいの、素晴らしいモデルガンである

 2番目に挙げた、TOP社の64式自動小銃の電動エアーソフトガンは、陸上自衛隊仕様・海上自衛隊仕様・航空自衛隊仕様と、陸上自衛隊仕様に専用の照準眼鏡を装備した、「狙撃銃」の4種類が発売されていた。このうち、最初に発売された64式自動小銃の電動エアーソフトガンの陸上自衛隊仕様は、銃床と銃把がプラスチック製であったが、海上自衛隊仕様、航空自衛隊仕様、陸上自衛隊仕様に専用の照準眼鏡を装備した、「狙撃銃」の3種類は、銃床と銃把が木製になっていた
 64式自動小銃の電動エアーソフトガンは、「有限会社ビッグショット」で、電気発火方式のプロップガンに改造されたものが、西暦2002年(平成14年)に公開された映画『宣戦布告』(東映映画)に登場する、陸上自衛隊金沢駐屯地・中部方面隊第10師団第14普通科連隊が使用している
 クライマックスで登場する、陸上自衛隊習志野駐屯地・第1空挺団は、最新型の口径5.56mm・89式自動小銃を使用しているのだが、口径5.56mmの空薬莢が、硝煙を曳きながら次々に排出される、迫力のあるシーンが、スローモーション映像で見られる

 映画『宣戦布告』で、陸上自衛隊金沢駐屯地・第10師団第14普通科連隊が使用する64式自動小銃や、陸上自衛隊習志野駐屯地・第1空挺団の口径5.56mm・89式自動小銃は、射撃用として、全部の銃器を、金型から起こして揃えた。金型から起こした銃器の価格は、「本物」よりも遥かに高価で、1挺700000円()~1000000円()になったのである

 映画『宣戦布告』で、陸上自衛隊習志野駐屯地・第1空挺団が使用する口径5.56mm・89式自動小銃は、射撃用以外のダミーの銃も、映画『宣戦布告』が製作された当時は、モデルガンとしても、エアーソフトガンとしても、市販されていなかったものだから、1丁900000円をかけて製作したという。射撃用の口径5.56mm・89式自動小銃は、「有限会社ビッグショット」で、電気発火方式のプロップガンに改造された。
 現在では、東京マルイから、口径5.56mm・89式自動小銃の電動エア―ソフトガンが、一般部隊用の固定式銃床型(46800)と、空挺部隊・機甲部隊用の折り畳み式銃床型(49800)で市販されている。
 映画『宣戦布告』では、前述した64式自動小銃、口径5.56mm・89式自動小銃と同じように、「有限会社ビッグショット」で電気発火方式のプロップガンに改造された、アサヒファイアーアームズのFN―MINIMI・口径5.56mm多用途機関銃のエアーソフトガンが使用されている他にも、約11名の特殊工作員が、「有限会社ビッグショット」で電気発火方式のプロップガンに改造された、東京マルイの口径7.62mm・AK―47自動小銃を使用している

 わたしは、西暦1980年(昭和55年)の本放送から、今年で丁度、約30周年を迎えた伝説の傑作アニメーション『ニルスの不思議な旅』の主人公のニルスが、日本の、東宝や松竹や東映などの撮影スタジオで、前述した映画『皇帝のいない八月』や、映画『戦国自衛隊』や、東映系のSF映画や、子供向けのヒーロー番組などでよく使用された、「有限会社戸井田工業」のプロップガンの64式自動小銃や、映画『宣戦布告』で使用された、電気発火方式のプロップガンに改造された、TOP社の64式自動小銃の電動エアーソフトガンを、興味津々にいじくり回したり、実際に射撃したりしながら、日本のプロップガンを、「勉強」しているシーンを、妄想する事もある。また、リアリティーを重要視して()、東京都練馬区の東映東京撮影所にも近い、陸上自衛隊朝霞駐屯地の西側に公道を挟んで隣接する、陸上自衛隊朝霞訓練場で、電気発火方式のプロップガンに改造された、TOP社の64式自動小銃の電動式エアーソフトガンを、実際に射撃しながら、ドキュメンタリー・タッチ()のロケーションを行なうシーンも、妄想する事もある
 プロップガンの64式自動小銃を、興味津々にいじくり回したり、実際に射撃している、日本のアニメーションのキャラクターの姿は、とても平和的で、微笑ましいものだろう

 わたし自身は、第2次世界大戦後初の国産小銃であり、日本国自衛隊の制式小銃である64式自動小銃については、前述した通り、陸上自衛隊・東部方面隊第1師団司令部がある、東京都練馬区の陸上自衛隊練馬駐屯地の駐屯地祭で、「本物」の64式自動小銃に触れて、構えた事があるのだが、日本の映画・TVに登場した、プロップガンの64式自動小銃に触れた事はなかった
 もしも、映画やTVのエキストラとして、出演されたり、各映画会社の撮影所の小道具係で、プロップガンの64式自動小銃を取り扱った事がある方が、わたしのブログにいらっしゃった時は、プロップガンならではの特性などについて、お話をしたいものである
 勿論、書き込みも、大歓迎である

 しかしながら、幸いな事に、「本物」の64式自動小銃は、未だに一度も「本物」の戦闘場面に遭遇した事は、ないのである
 わたしは、これからも、第2次世界大戦後初の国産小銃であり、日本国自衛隊の制式小銃である64式自動小銃が活躍するのは、日本の映画やTVのプロップガンとして、そして写真や雑誌の中だけであって欲しい と、心の底から願っている
プロフィール

鷲尾ミサゴ龍輔

Author:鷲尾ミサゴ龍輔
アニメーション『ニルスの不思議な旅』&航空機関係作品&音楽鑑賞&航空機&日本国自衛隊の資料収集が大好きな、東京都民です。

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